ワルプルギスの夜

Walpurgisnacht

~魔女たちの夜宴~

二日目(4/28) ~ リューデスハイム ~ コブレンツ ~ ケルン ~

早朝のフランクフルト中央駅
リューデスハイムまではドイツ鉄道の子会社のVIAの列車で行きました

まだ薄暗い早朝のフランクフルト中央駅。今日はライン川(Rhein)クルーズに参加するために、船乗り場があるリューデスハイムに向かいます。フランクフルトからリューデスハイムまでは、ドイツ鉄道の子会社 VIA の列車で行きました。

リューデスハイム駅に到着

リューデスハイム駅(Rüdesheim am Rhein)に到着。リューデスハイムは『ラインの真珠』とも呼ばれる町です。それにしても、今日も天気がイマイチ…。

リューデスハイムはワインの産地です

リューデスハイムはワインの産地なので、ぶどう畑があちこちにありました。

ライン通りを東に行くと見えるブレムザー城
内部はワイン博物館になっているそうです

駅からライン通り(Rheinstr.)を東に行くと、すぐに見えるブレムザー城(Brömserburg)。蔦が絡んだ石造りの建物が格好良いです。内部はワイン博物館になっていて、地元のワインも売っているそうですが、時間が早すぎて開いていませんでした。

建物の屋根に飾られたつぐみ鳥に由来するつぐみ横丁
つぐみ横丁は150メートルほどの路地です
ワイン酒場やレストランが連なっている通りです
店の外観や看板が個性的です

建物の屋根に飾られたつぐみ鳥に由来するつぐみ横丁(Drosselgasse)。150メートルほどの路地にワイン酒場やレストランが連なっている通りです。店の外観や看板が個性的で、全ての店をカメラに収めたくなります。まだ店は全然開いていませんでしたが、おかげで観光客の姿が無く、落ち着いて見ることができたので良かったかも。

自動演奏楽器コレクションを展示しているブレムザー館

つぐみ横丁を北に抜けたところにあるブレムザー館(Brömserhof)。木組みの建物が可愛いです。自動演奏楽器コレクションを展示しているそうですが、こちらも時間が早すぎて開いていませんでした。

花壇になったお洒落なリフト

ニーダーヴァルト(Niederwald)という展望台までゴンドラリフトで上ることができます。時間がなかったので行きませんでしたが、リフト乗り場の前にあった、花壇になったお洒落なリフト。

日本語で書かれたワインセラーの看板

数ある言語の中で、なぜか日本語で書かれたワインセラーの看板。そんなに日本人客が多いのでしょうか?

聖ヤコブ教会

なんとなく通りかかった聖ヤコブ教会(Kath. Kirche St.Jakobus)。1400年に設立だそうです。開いていたら入りたかったのですが…。

ライン川クルーズはKD社を利用しました

出向まではまだ30分以上あったのですが、とりあえずチケット売り場へ。ライン川クルーズはこの KD 社(KD Deutsche Rheinschiffahrt GmbH)を利用しました。おそらく一番大手の会社です。ライン川は全長1,233キロメートルで、そのうちの半分以上の698キロメートルがドイツ国内を流れています。

ライン川クルーズのパンフレット

ライン川クルーズのパンフレット。KD 社のクルーズ船はジャーマンレイルパスを見せれば20%割引で乗れます。今回はリューデスハイムからコブレンツまでの区間を乗船します。この区間は川の左右に古城が次々と現れ、見どころが多いです。

KD社のクルーズ船
KD社のクルーズ船の内部

リューデスハイムから乗船したお客さんは10人もいませんでした。「オフシーズンだし、天気もイマイチだからかお客さんが少ないのかな」と思っていたのですが、途中の船着き場で結構の人数が乗り降りしていました。意外とバス感覚で使っている人も多いのかも。
クルーズで見られた城などを、だいたい見た順番で簡単に紹介していきます。

ネズミの塔

まずはネズミの塔(Binger Mäuseturm)。ライン川を往復する船から通行税を取るための関所として建てられました。変な名前ですが、税を課していたマインツの司教がネズミに食い殺された伝説から付けられたそうです。この時は改修中でした。

エーレンフェルス城

エーレンフェルス城(Ruine Burg Ehrenfels)。直ぐ側のネズミの塔と同様に、マインツの司教によって税の徴収のために建てられました。1689年にフランス軍によって破壊されて以来、廃墟になったままだそうです。

ラインシュタイン城

ラインシュタイン城(Burg Rheinstein)。ライン川で最も美しい城と言われています。やはり通行税を取るために建てられ、その後紆余曲折あって、19世紀にプロイセン王国によって復元されました。現在はホテルとして使われています。古城に泊まるというのはロマンがあって良さそうです。

ライヒェンシュタイン城

ライヒェンシュタイン城(Brug Reichenstein)。11世紀に建築された、ライン川の城の中でもかなり古いお城です。13世紀に盗賊たちの住処となってしまったため、都市同盟によって破壊されてしまったそうです。現在は復元されて、博物館として利用されています。

ゾーネック城

ゾーネック城(Burg Sooneck)。ライヒェンシュタイン城と同様に盗賊たちの根城となってしまったため、やはり都市同盟によって破壊されてしまったそうです。ラインシュタイン城と同じくプロイセン王国によって復元され、現在は博物館になっています。

ハイム城

ハイム城(Burg Heimburg)。ホーネック城(Hohneck)とも呼ばれます。名前がコロコロと変わって呼ばれていたようです。現在は個人の所有物だそうで、内部見学などはできません。

フュルステンベルク城

フュルステンベルク城(Ruine Burg Fürstenberg)。1219年にケルンの大司教によって通行税の徴収と領土の防御のために建てられました。フランス軍の攻撃で廃墟なった後、現在はワイン貯蔵庫になっているそうです。

シュタールエック城

シュタールエック城(Burg Stahleck)。写真では左上の丘の上に建っている城です。トンガリ帽子のような屋根が可愛らしいです。フランス軍の攻撃で破壊された後、再建されて現在はユースホステルとして利用されています。
この城があるバッハラッハ(Bacharach)の街では、人の乗り降りが多かったです。

プファルツ城とグーテンフェルス城

ライン川の中洲に建っているプファルツ城(Burg Pfalzgrafenstein)。船のような形をしていて、川の流れを受け流せるようになっています。例によって通行税を取り立てるために建てられ、カウプの税関城とも呼ばれます。今は博物館になっています。
奥の丘の上に建つのはグーテンフェルス城(Burg Gutenfels)。こちらも徴税のために使われていて、破壊 → 再建の後に近年までホテルとして使われていたそうです。

シェーンブルク城

シェーンブルク城(Burg Schönburg)。ドイツ語で「美しい城」という意味を持つ城で、神聖ローマ皇帝のフリードリヒ1世が家臣に与えたものです。現在はアウフ・シェーンブルク(Burghotel Auf Schönburg)という名で、大人気のホテルになっています。他の古城よりも色鮮やかな感じです。

オーバーヴェゼルの船着き場

波止場の一つ、オーバーヴェゼル(Oberwesel)。ここも乗り降りが多い街でした。赤レンガのカトリック教会(Liebfrauenkirche)が自己主張してます。

牛の塔

牛の塔(Ochsenturm)。かつての要塞の一部の防衛塔として建てられました。オーバーヴェゼルには他にもロバや猫などの動物の名前を冠した塔があるそうです。

ローレライ
ローレライ伝説で有名な場所です

ローレライ(Loreley)。一見すると水面から130mほど突き出たただの岩山ですが、『水の妖精の容姿と歌声に気を取られて船が転覆する』というローレライ伝説で有名な場所です。実際は川幅が狭い、カーブがキツイ、川底に岩が多いなどの理由で、事故が多かったということです。

ねこ城

ねこ城(Burg Katz)。カッツェンエルンボーゲン伯爵(Katzenelnbogen)によって建てられました。Katzenelnbogen はドイツ語で『猫の肘』という意味で、それにちなんで『ねこ城』と呼ばれている説があります。現在は日本人が所有しているそうです。

ラインフェルス城

ラインフェルス城(Burg Rheinfels)。ライン川沿いでは最大の城です。数世紀に渡って破壊をまぬがれた難攻不落の城だったそうです。結局はフランスに破壊されましたが…。現在はシュロス・ラインフェルス(Romantik Hotel Schloß Rheinfels)という名前で、古城ホテルとして営業しています。

船内のレストランでお茶

ちょっと休憩して、船内のレストランでお茶。

ねずみ城

ねずみ城(Burg Maus)。本当の名前はペテルスエック城(Burg Peterseck)と言いますが、お隣のねこ城のカッツェンエルンボーゲン伯爵に狙われていたことから、ねこに対してねずみのあだ名が付けられたという説があります。

リーベンシュタイン城とシュテレンベルク城

右がリーベンシュタイン城(Burg Liebenstein)、左がシュテレンベルク城(Burg Sterrenberg)。すぐ近くに並んで建っています。前者がホテル、後者がカフェになっているそうです。

牛が放牧されていました

川沿いの土地で牛が放牧されていました。

マルクスブルク城

マルクスブルク城(Marksburg)。ライン川中流の数々の城の中で、唯一戦乱によって破壊されることもなく存在しています。白い外観が優雅な雰囲気のお城です。ツアーで内部を見学することができるそうです。

シュトルツェンフェルス城

クルーズもそろそろ終わりというところで見えてくるシュトルツェンフェルス城(Schloß Stolzenfels)。他の多くの城と同じく、徴税のために建てられ、フランス軍によって破壊されています。再建後の現在は博物館になっています。

ライン川と並走する列車

ライン川と並走する列車。

エーレンブライトシュタイン城塞

クルーズの到着地コブレンツ。対岸の小高い山の上には、町を守護するために建てられた要塞の中でも最大のエーレンブライトシュタイン城塞(Festung Ehrenbreitstein)。歴史は古く、紀元前10世紀頃に大本がつくられたそうです。

ラインザイルバーン

エーレンブライトシュタイン城塞へと渡るロープウェイのラインザイルバーン(Rhein Seilbahn Koblenz)。空中からライン川を見下ろせる機会はなかなか無いのでちょっと乗ってみたかったのですが、この日はいかんせん天気がイマイチだったもので…。

ドイチェス・エック
ウィルヘルム一世騎馬像

コブレンツの街を少し散策。
まずライン川とモーゼル川の合流地点。『ドイツの角』という意味のドイチェス・エック(Deutsches Eck)という名前が付いています。その先端の角度は約40度だそうで、ここを巨大なクルーズ船が急旋回します。そしてここに立つのはウィルヘルム1世(Wilhelm I.)の巨大騎馬像。台座に登れます。

ドイツ騎士団の家はルートヴィヒ美術館として公開されています
ドイツ騎士団の家の前に立つ指の像

真っ白い壁に赤い窓枠が特徴的なドイツ騎士団の家(Deutschherrenhaus)。現在はルートヴィヒ美術館として公開されています。庭には謎の巨大親指オブジェがありました。

ドイツ騎士団の家に隣接して建つ聖カストア教会
コブレンツで最も古い教会です

ドイツ騎士団の家に隣接して建つ聖カストア教会(Basilika Sankt Kastor)。ロマネスク様式の建造物で、コブレンツで最も古い教会だそうです。ファザードに色とりどりの石が使われているのが格好良いです。

中部ライン博物館

外観がドイツ騎士団の家に似ている中部ライン博物館(Turmuhr und Augenroller)。前述のウィルヘルム1世騎馬像は第二次世界大戦で破壊されたのを再建したものですが、その破壊前の像の顔が展示されているそうです。

聖フローリン教会

聖フローリン教会(Florinskirche)。12世紀頃に建てらてました。第二次世界大戦で破壊された後に再建されたそうです。

聖母教会
聖母教会はコブレンツで最も大きい教会です

シンプルで落ち着いた雰囲気の聖母教会(Liebfrauenkirche)。コブレンツでは最も大きい教会だそうです。これも大戦後に再建されたものです。

市庁舎
シェンゲルの泉と呼ばれる少年の像の形をした噴水

市庁舎(Rathaus)。ここで有名なのはシェンゲルの泉(Schängelbrunnen)と呼ばれる少年の像の形をした噴水で、たまに唐突に口から水を吹き出します。とりあえず吹き出すまで見ていましたが、その間誰も来ませんでした。そんなに人気スポットじゃないのかも…。

広大で美しい庭を持つ選帝侯の城
キレイな花が咲き誇ります

広大で美しい庭を持つ選帝侯の城(Kurfürstliches Schloß)。選帝侯とは神聖ローマ皇帝を選ぶ権利を持つ7人の諸侯のことを言うそうです。今は役所として使われているため、内部の見学は不可です。

装飾された出窓を持つ4つの塔

お店が並ぶ町の栄えた辺り。4つの塔(Vier Türme)と呼ばれる、装飾された出窓を持つ4つの歴史的建造物が一箇所に集まる場所が人気だそうです。写真では2つしか写ってませんが…。

ヘルツ・イエス教会

ヘルツ・イエス教会(Herz Jesu Kirche)。コブレンツで見た教会のファザードは、どれも二本の尖塔を持つタイプでした。

コブレンツ中央駅

コブレンツ中央駅(Koblenz Hbf)まで歩いてきました。これからケルンに向かいます。とにかく遅延することで有名なドイツ鉄道ですが、今回の旅行を通して最も遅れたのがこの駅での45分遅延でした。この程度で済んで良かったです。

ケルン中央駅

ケルン中央駅(Köln Hbf)に到着。『4711 Echt Koelnisch Wasser』とデカデカと看板が出ていますが、ケルンはオーデコロン発祥の地で、老舗の 4711 の本店があります。

ケルン中央駅前に建つケルン大聖堂

ケルン中央駅を出たところにドーンと建つ、大迫力のケルン大聖堂(Kölner Dom)。正式名称はザンクト・ペーター・ウント・マリア大聖堂(Dom St.Peter und Maria)という長ったらしい名前です。幅61メートル、双塔の高さは157メートルと大き過ぎるため、ほぼ寝そべって撮るなど、全体を一枚の写真に収めるのは苦労しました。ライン川を渡った辺りから撮影すると良いと後で知りました。

正面から見たケルン大聖堂

大聖堂のファサード。その大きさに圧倒されがちですが、細かな彫刻にも驚かされんばかりです。南側の塔は展望台になっていて、500段強の螺旋階段を上ればケルンの街を一望できるそうですが、この日は天気がイマイチだったので止めておきました。

ケルン大聖堂は完成までに600年以上もの月日がかかりました
ケルン大聖堂は1996年に世界遺産に登録されました

ケルン大聖堂については多くのサイトで事細かく紹介されているので、ここではちょっとだけ。ケルン大聖堂は1248年に建設が始まり、途中に中断時期を挟んで1880年に完了したという、完成までに600年以上もの月日がかかった建造物です。第二次世界大戦でもダメージこそ受けましたが破壊には至らず、1996年に世界遺産に登録されました。

乳白色の美しい身廊

内部に入るととにかく広い!高さ40メートルを超える乳白色の美しい身廊です。

立派なパイプオルガン

立派なパイプオルガンですが、他が見事すぎるため大聖堂の中では地味な部類に…。

大聖堂内のステンドグラス
ルートヴィヒ1世が奉納したものはバイエルン窓と呼ばれています

大聖堂内のステンドグラス。その中でもルートヴィヒ1世(Ludwig I.)が奉納したものはバイエルン窓(Bayernfenster)と呼ばれています。美しいとかキレイとか、単純な言葉では言い表せないレベルの神々しさです。

ゲロの十字架

ゲロの十字架(Cross of Archbishop Gero)。976年にゲロ大司教(Gero I.)によってつくられたもので、現存するヨーロッパ最古の記念十字架だそうです。

聖クリストフォロスの彫像

キリストを背負う者の名を持つ、聖クリストフォロス(Christophoros)の彫像。少年時代のキリストを背負ってライン川を渡ったという逸話があるそうです。

黄金の箱に入った東方三博士の聖遺物

ケルン大聖堂で最大の見所、祭壇の奥にある東方三博士の聖遺物。東方三博士とはキリストが産まれたときにお祝いにやってきた3人の賢人のことです。宝石が散りばめられた黄金の棺に、東方三博士の頭蓋骨が入っているそうです。

大聖堂の絵

祭壇の右にある大聖堂の絵。シュテファン・ロッホナー(Stefan Lochner)によって描かれた、聖母子と東方三博士の礼拝の様子の祭壇画です。
ケルン大聖堂は広すぎて、結構見どころを見落としてしまいました。もっと下調べをしてから行けば良かったです

青銅で作られた大聖堂周辺の地図

ケルン大聖堂以外もちょこっとだけ散策。青銅で作られた大聖堂周辺の地図。現代の地図ではなく、1794年の様子を表しているようです。

旧市庁舎

旧市庁舎(Altes Rathaus)。ゴシック様式とルネサンス様式が混在した、古めかしくて威厳のある建築物です。

4711本店
蛇口からオーデコロンが出てくるコロンの泉

前述の 4711 本店。そもそもオーデコロン(Eau de Cologne)を日本語訳すると、『ケルンの水』という意味になります。4711 とは変わった名前ですが、かつてナポレオンに占領されていたときに管理するために付けられていた住居番号をそのまま店名にしたそうです。店を入ってすぐの所に、コロンの泉というオーデコロンが出てくる蛇口があります。

大聖堂の近くにある Brauhaus Sion
ロールキャベツとベーコンとケルシュビール

この日の夕食はケルン大聖堂の近くにある Brauhaus Sion。自家製のケルシュビール(Koelsch)が人気の店です。ケルシュビールは200ミリリットルの細長いグラスで出てくるのが通例なので、一杯では足りずに何杯か飲む羽目になります。食べたのはロールキャベツとベーコン(Kohlroulade mit Speckstreifen)。巨大でした。

ケルン大聖堂の脇にあった噴水

ケルン大聖堂の脇にあった噴水(Petrusbrunnen)。名前の由来は噴水の中心にある聖ペトロの像からです。下段の獅子の口からガバガバと水が出てきていました。
ケルン観光を終えて、この日は終了です。