シュコーフィア・ロカ ~Škofja Loka~
シュコーフィア・ロカ(シュコフヤ・ロカ)は、中世の街並みの美しさを今に残す、密集した赤い屋根の建物が遠目からも可愛らしい街です。シュコフ(Škof)とは司教という意味です。シュコーフィア・ロカは首都リュブリャナからはバスで四十分ほどで到着し、今回はリュブリャナからクランへ向かう途中に立ち寄りました。
カプチン橋 ~Kapucinski most~

セルシュチツァ川(Selščica)に架かる、アーチがと川面に移る影が美しいカプチン橋です。見たまんまですが、石の橋(Kamniti most)とも呼ばれています。14世紀の中頃に、当時の司教であったレオポルトによって建造されました。現存する橋の中では、ヨーロッパでも最古級だそうです。


橋の中央にはネポムクの聖ヨハネ像(Janez Nepomuk)が立っています。あとはお約束のように祈願の南京錠が取り付けられていました。
聖ヤコブ教会 ~Cerkev Sv.Jakoba~





セルシュチツァ川沿いに建つ聖ヤコブ教会です。1471年に建てられた後期ゴシック様式の教会です。高さ56メートルの鐘楼は1532年に後から建てられたそうです。

洗礼堂と神の墓。スロベニア人建築家ヨジェ・プレチニック(Jože Plečnik)による再建です。なんかライティングのせいで禍々しい雰囲気に…。

聖カタリナの祭壇。これは1964年のルネッサンス様式で黒大理石製だそうです。
シュコーフィア・ロカ城 ~Loški grad~



旧市街背後の高台に建つシュコーフィア・ロカ城です。1511年の大地震で城壁がほぼ全壊し、現在のものは再建されたものです。たどり着くまでは結構な坂道を登るので疲れます…。


現在は博物館として町の歴史や民族文化などの展示を行っているそうですが、この日はオープンしていませんでした。
聖母マリア原始教会 ~Nunska Cerkev Marije Brezmadežne~


聖母マリア原始教会は1358年に建てられ、1669年の火事の後に現在のバロック様式の教会に改築されました。シュコーフィア・ロカ城の下にあり、地下トンネルでつながっているそうです。かなりボロい…もとい年季の入った感じの教会でした。鍵が掛かっていて中には入れませんでした。
カプチン会修道院 ~Kapucinski samostan~



1709年のバロック時代に建てられたカプチン会修道院です。図書館を備えていてガイドツアーで見学できるようですが、訪れた時にはだれ一人いませんでした。


その図書館には、1721年にカプチンの僧侶Romualdがが書いた、スロベニア語で最も古いドラマの脚本『Škofja Loka Passion』が保管されているそうです。

ショーン・コネリー似のおじさん。なお『カプチン会』の由来は修道院の頭巾カプッチョ(イタリア語でcappuccio)からで、その印象的な頭巾から人々が呼んだものが正式な名称となったそうです。
スターラ・ロカ城 ~Starološki grad~


スターラ・ロカはシュコーフィアの町で最も古い地区で、最も古いスロヴェベニア人集落のうちの一つでもあります。1286年にスターラ・ロカと名付けられました。スターラ・ロカ城は丸い防衛塔を持つ邸宅で、かつてはその周囲に防衛用の塹壕も掘られていました。現在は視覚障碍者センターとして使われているそうです。
聖ユーリ教会 ~Cerkev sv.Jurija~

スロベニア中央部地方のクランスカ(Kranjska)で、最も古い教会の一つである聖ユーリ教会です。道路を挟んでスターラ・ロカ城の向かいにあります。1074年に建てられ、以後何世紀にもわたって教会は頻繁に再建され、現在のものは1863年に改装されたそうです。内部見学は不可でした。




教会には16世紀~17世紀の墓石がたくさんあります。ヨーロッパの墓石は個性的でカラフルで好きです。


おまけで町の中心部にあるタウンスクエア。聖母マリアのバロック様式の記念碑は、ペストと大火が収まったことを記念して1751年に建てられました。