リュブリャナ旧市街 ~Stara Ljubljana~
リュブリャニツァ川によって新市街と分けられた旧市街は、赤色の屋根の建物が立ち並ぶ美しい街です。旧市街は基本的に自動車の乗り入れが禁じられているので、安心してのんびりと街歩きができます。
リュブリャナ城 ~Ljubljana grad~

リュブリャナ城はリュブリャナ市街を見下ろすように丘の上に建っています。

1144年に建設されて以来、主に軍事的な目的で使われてきました。


幾度となく所有者は変わっており、19世紀から第二次世界大戦時には刑務所として使われていたこともあるそうです。1905年に市が買収し、美術館や博物館も併設されて市民に開放されています。


リュブリャナ城までは歩いても行けますが、青空市場の近くからフニクラ(ケーブルカー)を利用するとラクにアクセスすることができます。フニクラは観光客に大人気でした。自分は登りはフニクラ、下りは徒歩にしました。


大きな二つの鐘を持つ展望塔を上がると、リュブリャナ旧市街のオレンジ色の屋根や、街を囲むアルプスの絶景を見ることができます。フランシスコ教会のピンク色も上から見ると良い感じに溶け込んでいます。


結婚式場としても利用されている聖ジョージ礼拝堂(Grajska kapela sv.Jurija)。リュブリャナ城内で最も古い建造物の一つです。


城内の人形博物館。主に木製のあやつり人形を展示していました。温かみのある人形が多かったですが…。

中にはちょっと卑猥な感じの人形もありました…。

五角形の塔は15世紀に城の中庭への主要な入り口であり、南からの攻撃に対する防御の要でした。今はギャラリーとして使われていました。

リュブリャナ城も夜はライトアップされ、街なかから見上げることができます。正直、この色はちょっとどうかと思いますが…。
聖ニコラオス大聖堂 ~Stolnica svetega Nikolaja~

二つの塔と緑の丸いドームが特徴的な、聖ニコラオス大聖堂です。リュブリャナ大聖堂とも呼ばれます。幾度かの火災の後、1701年~1706年にかけてイエズス会修道士の建築家アンドレア・ポッツォ(Andrea Pozzo)によって、現在のバロック様式の教会が設計されました。


入り口の青銅製のドアにはちょっと不気味なレリーフが彫られています。ドアノブだけ触られ過ぎて金色に変色しています。




一見のっぺりとした地味な外観ですが、中に入ると豪華な祭壇やカラフルな天井のフレスコ画に目を奪われます。フレスコはイタリアの画家ジュリオ・クアーリョ(Giulio Quaglio)によるものです。

歴史を感じさせる大きなパイプオルガン。装飾も凝っています。
三本橋 ~Tromostovj~

プレシェーレン広場と旧市街をつなぐ三本橋です。1280年から木製の橋が架けられていましたが、1842年にあたらしい石灰岩を使った橋に替えられ、1932年にその両脇にスロベニア人建築家ヨジェ・プレチニック(Jože Plečnik)によって歩行者専用の橋が架けられました。現在では一帯が歩行者天国になったため、真ん中の橋も歩行者用になっています。


リュブリャニツァ川(Ljubljanica)のボートツアーに参加すると、橋の下を通過して、下から橋を見上げることができます。
竜の橋 ~Zmajski most~

リュブリャナのシンボルである『竜』が橋の四隅の欄干に佇む竜の橋です。1895年のリュブリャナ大地震のときに崩壊した肉屋の橋に代わって建てられた橋です。リュブリャナ初の鉄筋コンクリート製の橋だそうです。


リュブリャナのシンボルが竜である理由は、ギリシア神話の英雄イアソンが竜と戦った場所が現在のリュブリャナだからだそうです。
肉屋の橋 ~Mesarski most~

三本橋と竜の橋の間に架かる肉屋の橋です。2010年7月10日に開通した比較的新しい橋です。以前に現在の竜の橋の場所に架かっていた肉屋の橋から名前が取られています。恋愛スポットとして人気があり、橋の両側にあるワイヤーには南京錠がこれでもかと掛けられています。




それよりも目立つのは橋を飾るややグロい彫像の数々。スロベニア人彫刻家ヤコヴ・ブルダル(Jakov Brdar)の作品だそうです。あわれ彫像にも南京錠が付けられていました。
市庁舎 ~Mestna hiša~

立派な時計塔を持つリュブリャナ市庁舎です。入り口には欧州旗、スロベニア国旗、リュブリャナ市旗の三本の旗が掲げられています。


15世紀後半に建てられた旧市街で最も古い建造物ですが、後から数々の建築家の手が加わっているため、内部がゴシック様式、正面がヴェネチア様式の影響を受けています。こんなところにもシンボルの竜が…。

壁一面に浮彫されたリュブリャナの地図。

市庁舎の前にはバロック様式のロッバの噴水(Robbov vodnjak)が立っています。フランシスコ教会の祭壇も手掛けたイタリアの彫刻家フランチェスコ・ロッバによるものです。しかしこれはレプリカで、本物は国立美術館に収蔵されているそうです。

市庁舎も夜はライトアップされていました。
青空市場 ~Ljubljanska tržnica~



大聖堂のすぐ近くのヴォドニコフ広場(Vodnikov trg)では、日曜日を除く毎日に青空市場が開かれています。リュブリャナ市民の食欲を満たすため、新鮮な野菜や果物、肉などが売られています。


広場の名前の由来になった詩人かつ教育者のヴァレンティン・ヴォドニコフ(Spomenik Valentina Vodnika)の像が立っています。




服や靴などの生活雑貨や、旅行者向けのお土産屋さんまで、豊富な品揃えで見ているだけでも楽しいです。かつてはこの場所には学校が建っていましたが、1895年のリュブリャナ地震で倒壊してしまったそうです。

自分はこの蜂蜜屋さんで蜂蜜の小瓶と蜂蜜入りのお酒を買って帰りました。

ヴォドニコフ広場には牛乳の自動販売機があります。治安の悪い場所では、自販機などは窃盗の格好の的になってしまいます。自販機があるということは、それだけリュブリャナの治安が良いという証でもあります。


この日は試食会のようなイベントも催されていました。取材も来ていたので、有名なイベントなのかも。
その他、旧市街で気になったものなどなど…。

今回は旧市街にあるホテルに宿泊したのですが、空港からそこまでの移動に利用したのがMNJトランスファー社のプライベートバス(バンでしたが)。ホテルの真ん前まで送ってくれるので便利でした。

滞在中は散々お世話になったスーパーマーケットの『Mercator』。スロベニアのあちこちにあります。

聖ヤコブ教会(Cerkev sv.Jakoba)。入れませんでした。


屋根が丸っこい聖ヨセフ教会(Cerkev sv.Jožefa)。