ベルテン

炎が乱舞する幻想的な祭り

~Beltane Fire Festival~

Sundown, Monday 30th April 2018Calton Hill, Edinburgh

ベルテン ~Beltane Fire Festival~

ベルテン(Beltane・ベルティナ)はスコットランドで行われる、炎が乱舞する幻想的なお祭りです。ベルテンとは『明るい炎』という意味で、恵みをもたらす太陽の光と熱を呼び込むための篝火だそうです。ケルト人が豊穣と多産を祈願して始めたものです。

ケルト人の祭りは農業暦に関わり、4つの大きな季節ごとに行われていました。そのうちの一つが、夏の始まりを示す祭りであるベルテンです。他には

  • イムボルク(Imbolc):春の始まりを示す祭り ~2月1日
  • ルーサナー(Lughnasadh):収穫期の始まりを示す祭り ~8月1日
  • サウィン(Samhuinn):収穫期の終わりと冬の始まりを示す祭り ~11月1日
があります。

Beltane Fire Festival 2018 のパンフレット
Beltane Fire Festival 2018 のパンフレット

エジンバラ(Edinburgh)のカールトン・ヒル(Calton Hill)で行われる『Beltane Fire Festival』は、メーデー前日の4月30日の夜から行われます。1988年の開始以来、約300人のボランティアスタッフに支えられ、3時間以上に渡って熱狂的なパフォーマンスが広げられるイベントです。暗い場所で安いデジカメで撮影した写真が多いので、ボケている画像が多いのはご勘弁下さい。

ベルテンのチケットを受け取りに行ったお店 TICKETS SCOTLAND
ベルテンのチケットは9ユーロでした

予約したチケットを受け取りに行ったお店『TICKETS SCOTLAND』。エジンバラの ROSE Street にあります。青い外壁で結構目立っていました。2018年のチケット価格は、事前予約した場合は9ユーロ、当日購入だと13ユーロでした。それに加えて、手数料が2ユーロ掛かりました。

ベルテンの会場となるカールトン・ヒル
カールトン・ヒルは、エジンバラ新市街にある高さ103メートルの小高い丘です
カールトン・ヒルからは抜群の眺望でエジンバラの街を見下ろせます

ベルテンの会場となるカールトン・ヒルに、下見を兼ねて昼間にも行ってみました。カールトン・ヒルは、エジンバラ新市街にある高さ103メートルの小高い丘です。抜群の眺望でエジンバラの街を見下ろせます。

メインステージであるナショナル・モニュメンはベルテンではアクロポリスと呼ばれます
ナショナル・モニュメントは19世紀のナポレオン戦争で戦死した兵士を弔うために建設されました

メインステージであるナショナル・モニュメント(National Monument)の前で、今夜に備えて練習する人々。ナショナル・モニュメントはギリシアのパルテノン神殿を模して建てられ、ベルテンの中ではアクロポリスと呼ばれます。19世紀のナポレオン戦争で戦死した兵士を弔うために建設されましたが、途中で予算切れとなったために残念ながら未完成です。

エジンバラで最も古い天文台の市立天文台

カールトン・ヒルにある他の建物も少し紹介します。まず市立天文台(City Observatory)。エジンバラにある天文台の中で、最も古い天文台だそうです。

ゴシック様式の建物である旧天文台の家

旧天文台の家(Old Observatory House)。ゴシック様式の建物です。

ギリシア風モニュメントのプレイフェアモニュメント

プレイフェアモニュメント(Playfair Monument)というギリシア風のモニュメント。

高さ32メートルの展望台にもなっているネルソン・モニュメント

高さ32メートルの展望台にもなっているネルソン・モニュメント(Nelson Monument)。1805年にイギリス海軍のホレーショ・ネルソン(Horatio Nelson)提督がトラファルガー沖の海戦に勝利したことを記念して、1815年に建てられました。

スコットランドの哲学者デュガルド・スチュアートを偲んで建てられたデュガルド・モニュメント

スコットランドの哲学者デュガルド・スチュアート(Dugald Stewart)を偲んで建てられたデュガルド・モニュメント(Dugald Stewart Monument)。

ベルテンの入場はWaterloo側の入り口からのみになります
入場開始はPM8:00からでしたが、入場ゲートをくぐれたのはPM9:00過ぎでした
入場時はガラスのボトルは持ち込み禁止でした

夕方になったので、いよいよベルテンの会場に向かいます。カールトン・ヒルには何ヶ所か出入り口がありますが、ベルテンの入場は Waterloo 側の入り口のみに制限されていました。入場開始はPM8:00からでしたが、その頃に行ったらすでに入場待ちの行列ができていました。結局、入場ゲートをくぐれたのはPM9:00過ぎで、けっこう待たされました。入場時はガラスのボトルは持ち込み禁止で、簡単な荷物チェックもありました。

外灯に点火する係員の人

外灯に点火するスタッフ。電灯ではなくリアルな炎を使っています。

出演に備えて待機している人々

出演に備えて待機していると思われる人々。

係員の人たちもそれっぽい格好をしていました

ボランティア・スタッフの人たちもそれっぽいメイクをしていました。スチュワード(The Stewards)と呼ばれるそうです。細かいこだわりに期待が持てます。

夕日をバックにナショナル・モニュメント

夕日をバックにナショナル・モニュメント。

飲食ブースもありました

遠目でわかりにくいですが、飲食店ブースもありました。私は利用しなかったので、具体的にどんな食べ物を売っていたのかは謎です。

ベルテンの開始を待つ人たちで大混雑

ベルテンの開始を待つ人、人、人。行列の入場が行われるアクロポリスの前が特に大混雑でした。

夏の女神であるメイクイーンに導かれた行列が現れ、アクロポリスに火が灯りました
行列にも火が灯って行きます

ついにベルテンが開始しました。夏の女神である5月の女王・メイクイーン(The May Queen)に導かれた行列が現れ、アクロポリスに炎が灯りました。伝統的な摩擦による方法で火を起こしているらしいです。その後、行列にも次々に火が灯って行きました。

メイクイーンに従うホワイツには、行列を安全に進行する役割があります
メイクイーンに向かって祈りを捧げているホワイツ
柱の陰にいるメイクイーン

メイクイーンに従う白装束たち・ホワイツ(The Whites)。彼らはメイクイーンを守護する者で、行列を安全に進行する役割があるそうです。柱の陰のメイクイーンに向かって祈りを捧げているように見えます。

黒い煙もモクモクあがっています
炎がかなり大きくなってきました

炎がかなり大きくなってきて、黒い煙もモクモクと上がっています。ステージでは儀式が執り行われていきます。

炎が弱まってきたらアクロポリスでの儀式は終了です
舞台は行列の更新へと移っていきます

炎が弱まってきて、アクロポリスでの儀式は終了です。舞台は行列の行進へと移っていきます。一連のイベントは結構遠い位置から見ていましたが、全体が見渡せたので悪くなかったです。

全身を赤く塗った人たちレッズ
レッズはドラムを叩きながら踊り狂っていました
レッズは混沌と再生の象徴だそうです

全身を赤く塗った人たち・レッズ(The Reds)。混沌と再生の象徴だそうで、メイクイーンがやろうとすることを邪魔したりする役割のようです。ドラムを叩きながら踊り狂っていました。レッズはベルテンの最後の方まで出ずっぱりでしたが、皆さん露出度が高めなので、載せる写真選びが難しいです。

お面をかぶった灰色の人は前かがみになって素早く動き回っていました
灰色の人は赤い人達を誘導しているようにも見えます

レッズの中に、お面をかぶった灰色っぽい人が混じっていました。呪術師か何かでしょうか?前かがみになって素早く動き回っていました。レッズを誘導しているようにも見えます。

炎のアーチに火が点けられました
Fire Festival の名にふさわしい演出です

炎のアーチに火が点けられました。Fire Festival の名にふさわしい派手な演出です。この炎のアーチからメイクイーンが率いる行列の行進が開始されます。

トーチベアラーたちは聖なる炎を持って練り歩きます
スチュワードも一緒に歩いていました
先程アクロポリスにいたホワイツも一緒です

メイクイーンに引き連れられた行列が、カールトン・ヒル中を反時計回りに練り歩きます。一行は空気、大地、炎、水の4つの精霊ポイントを周り、精霊たちを目覚めさせ、季節を夏へと進めるそうです。松明の担い手たち・トーチベアラー(Torchbearers)が、聖なる炎を持って付き従っています。先ほどアクロポリスにいたホワイツも一緒でしたが、遠目に見たときはわかりませんでしたが、髭ヅラのおっさんも交じっていました。勝手に若い女の人ばかりだと思いこんでました。

シャーマンなのか、花の精なのか

シャーマンなのか、花の精なのか、果物のような顔色の人。スターウォーズにもこんな感じの人がいたような…。

火のついた縄跳びのようなことをやっていました
火のついた縄跳びのようなことをやっていました

炎を使ったパフォーマンス。火のついた縄跳びや、松明を使ったバトントワリングのような事をやっていました。

アクロポリスで煌々と燃え盛るシンボルマーク
なんか悪魔っぽいシルエットです

アクロポリスで煌々と燃え盛るシンボルマーク?アップにすると、なんか悪魔っぽいシルエットです。篝火は全ての厄災を浄化してくれるそうです。

ステージの上で燃え盛る松明の周りを囲むパフォーマーたち
ステージの上で燃え盛る松明の周りを囲むパフォーマーたち
ステージの上で燃え盛る松明の周りを囲むパフォーマーたち

ステージの上で燃え盛る松明の周りを囲むパフォーマーたち。この辺はどういうストーリーなのかよくわかりませんでした。

ステージの周囲をグルグルと回るパフォーマーたち
ステージの周囲をグルグルと回るパフォーマーたち
ステージの周囲をグルグルと回るパフォーマーたち
ステージの周囲をグルグルと回るパフォーマーたち
ステージの周囲をグルグルと回るパフォーマーたち

ステージの周囲をグルグルと回るパフォーマーたち。鳥のような格好をした人たちはエアリー(The Aerie)と呼ばれ、夏の始まりを告げる、希望のメッセンジャーだそうです。それにしてもファンタジーの世界に迷い込んだような感覚になります。

エアリーの長と思われる人がステージ上で踊ります
赤くて長いくちばしを持つエアリーの長っぽい人

エアリーの長と思われる赤くて長いくちばしを持つ人が、ステージ上で踊ります。この人も胸のあたりを露出してるので、写真選びに苦労します…。

ホワイツ4人がステージの上で儀式のようなことを始めました
行進を行いつつ集めてきたエネルギーを集中させているらしいです

ホワイツ4人がステージの上で儀式のようなことを始めました。行進を行いつつ集めてきたエネルギーを集中させているらしいです。この4人はメイクイーンに従う女戦士という設定らしいのですが、やはりどう見ても髭ヅラのおっさんが交じってます。

大きな花の冠を被ったメイクイーンがステージに上ります

本命のメイクイーンがステージに上ります。大きな花の冠を被って、いかにもソレっぽい格好をしています。

冬を司るグリーンマンもステージに上ります

緑の男・グリーンマン(Green Man)もステージに上りました。グリーンマンはメイクイーンの配偶者で、冬を司っている存在だそうです。

グリーンマンは4人の女戦士たちに殺されてしまいました
グリーンマンは頭上に持ち上げられて反時計回りに回転させられます

なんとグリーンマンは4人の女戦士たちに殺されてしまいました!グリーンマンは過去を捨てるために、一回死ななければならないそうです。その後、グリーンマンは頭上に持ち上げられて反時計回りに回転させられ、冬の装いを剥ぎ取られ、メイクイーンによって生き返らせられます。

グリーンマンはメイクイーンによって『夏のグリーンマン』として生まれ変わります

過去を捨て、夏男として再生したグリーンマン。キスしてますが、キスは夏の概念だそうです。右の方で二人を見守っているのは青い男・ブルース(The Blues)で、行列の案内と守護をしてきた者です。

キスをするメイクイーンとグリーンマン

メイクイーンは彼を夏を統治するパートナーとして受け入れ、王冠を授けます。とりあえずめでたしめでたしです。

レッズとホワイツも和解して一緒にダンスをします

レッズとホワイツも和解して、この後バウアー(Bower)と呼ばれる場所に集まって一緒にダンスをします。

白装束たち4人がステージの上で儀式のようなことを始めました
レッズによる組体操のようなパフォーマンス

レッズが組体操のようなパフォーマンスを始めました。若者たちのバカ騒ぎ的なノリでしたが、観客は大盛りあがりでした。

メイクイーンとグリーンマンによって焚き火に火がつけられました
ベルテンのクライマックスです

メイクイーンとグリーンマンによって、伝統の焚き火に火が付けられました。あちこちから歓声が上がるベルテンのクライマックスです。

やりきったパフォーマーの人たち
やりきったパフォーマーの人たち
やりきったパフォーマーの人たち
やりきったパフォーマーの人たち
やりきったパフォーマーの人たち
やりきったパフォーマーの人たち
やりきったパフォーマーの人たち
やりきったパフォーマーの人たち

やりきったパフォーマーの人たち。特に青い人が良い笑顔&良いヒゲです。余韻の冷めぬまま、自分も帰路につきました。

炎のアーチに火が点けられました

帰り際にエジンバラの町並みを見たところ。ライトアップされたエジンバラ城がキレイでした。

Fire Festival の名にふさわしい演出です

エジンバラの街は深夜バスも走っているので、帰りの足には困りませんでした。深夜割増料金は取られます。ほぼ待ち時間無しでタイミング良く来てくれたのでラッキーでした。

最後に、行ってみようかと思う人にいくつかアドバイスを。

とにかく寒かったです。12時を過ぎた頃には0℃を下回っていました。防寒対策はしっかりとした方が良いと思います。演者の人たちは、この寒さであの薄着…凄いです。

下見をもっとしっかりとしておいた方が良かったかなと思います。昼の明るいうちにパンフレットの地図と照らし合わせて、どの辺りで何時頃にイベントが行われるかを把握していた方が楽しめたかと思います。暗くなると自分の居場所がよくわからなくなるので…。

上半身裸でボディペインティングのみの女性が大勢出演しているので、小さなお子様は非推奨かと…。