朱家角 ~上海近郊の水郷古鎮~

朱家角 ~上海近郊の水郷古鎮・朱家角の情報~

中国上海近郊、淀山湖畔に位置する朱家角は、三国時代には既に存在していた歴史ある町です。
いったん朱家角の町に入るとそこは別世界。
昔ながらの江南地方水郷地帯の町並みが今なお保存されています。

2004/11/7 訪問

上海から最も近い古鎮・朱家角

朱家角は上海市内からもっとも近い古鎮です

上海を旅行中に市街の喧騒にもやや飽きてきた頃、上海郊外の水郷の田園風景を見てみたいと思い立ち、青浦区にある朱家角に観光に行ってみることにしました。上海近郊には古鎮と呼ばれる小さな水郷の町が多く存在し、烏鎮、周荘、同里、ルージーなどが有名です。中でも朱家角は上海市内からもっとも近い古鎮です。

朱家角へは上海八万人体育館の近くにあるバスターミナル(旅遊集散中心)から旅遊4号線で約40km、時間にして1時間弱で着きます。バスの終点ではないですが、朱家角の町に近づくとあちこちに『朱家角』の文字が見え、人も大勢降りるので、ウトウトと寝てさえいなければ降り損ねることは無いでしょう。

なお、朱家角へのバス(往復)と施設観光がセットになった切符(70元)を買っておくと便利です。私たちは07:30のバスで朱家角に向かいました。

朱家角の町中を流れる河

朱家角の町中を水路が走り巡っています

両岸の民家は川側に勝手口を設けています

朱家角は三国時代には既に存在していたという広さ4.7km2の古い小さな町で、『小橋と流水の天然風景、正真正銘の明清時代の町』と言われているそうです。伝承によると、宋、元代から朱家角には市が形成され、町全体を貫く運河によって近隣の産物が集められ、川岸に定期市が形成されたそうです。こうして商業が栄え、明・清代には江南でも比較的規模の大きな町に成長したためか、朱家角には明・清代以降の建物が多いようです。確かに町中を縦横無尽に河が流れ、36個もあるという石橋が架かっている『これぞ水郷』といった町です。

朱家角の家の多くは川を背にして道に間口を開いています。両岸の民家は川側に勝手口を設けており、商店まで行かずに荷を運ぶ舟から直接物を購入するそうです。

朱家角の物静かな町並み

商店街のお店の人々はとても好意的です

朱家角の商店街に来ても、お店の人々は好意的な微笑をくれるだけで、無理やり呼び込んだり、商品を見せたりするような真似はしません。他の観光地のように俗っぽくならずに、このような奥ゆかしさをいつまでも持ち続けて欲しいものです。

朱家角の町のあちこちでは、肉や塩漬け卵、栗が入ったちまきや豚の角煮を売っていて、甘辛い香りが食欲をそそります。他にも路上でスッポンや上海カニも売っていて、淀山湖で捕れる上海カニは市内で買うよりも安いそうです。

観光地を離れるともの静かな住宅街です

いわゆる朱家角の観光地エリアをちょっと離れただけで、もの静かな住宅街に行くことができます。映画で見たような昔ながらの住宅が今でもそのまま使われていて、タイムスリップしたような不思議な感覚を味わうことができます。

朱家角の住宅街は道幅が狭く、両側は民家の軒が連なっているため、見上げても細長い空をしか見ることができない、ちょっともの悲しげな場所でもあります。

遊覧船で朱家角を散策

朱家角では水路を遊覧船で観光できます

遊覧船は朱家角のシンボル放生橋へと向かいます

朱家角では水路を遊覧船に乗って観光することができます。30分コースと1時間コースがありましたが、今回は30分コースにしました。小舟はのんびりとしたペースで進み、船頭さんが見どころで解説をしてくれます。明らかに上海とは時間の流れが違って感じます。

やがて小舟は放生橋という大きな太鼓橋に辿り着きます。昔、この橋のほとりに古寺があり、善男善女が神仏に線香をささげた後、功徳を積むために橋の袂で魚や亀などの生き物を放したという故事が、放生橋という名前の由来になっているそうです。小船はちょっとたたずんだ後に岸へとUターンしました。

放生橋については『上海放生橋故事(ものがたり)』という本が出版されています。興味のある方はどうそ。

朱家角の観光ポイント

朱家角のノスタルジックな風景は早くから写真家や、画家に注目され、多くの作品の題材になっています。特に最近は中国内外の有名な映画監督にも見い出され、ここで50~60本の映画やテレビ・ドラマのロケが行われたそうです。朱家角は『上海のハリウッド』・『天然のセット』としても注目されているのです。

他の朱家角での見どころを、覚えている範囲で書き並べてみます。

魚人之家では漁船など漁の道具が見られます

魚人之家です。色々な漁法や、漁に用いる道具、実際に使われていた漁船などが展示してありました。

朱家角の中心に位置する城隍廟です

朱家角の中心に位置する城隍廟です。道教徒が宗教活動を行う場所で、中には干支の神様や地獄絵図などが飾ってありました。

朱家角最大の庭園式建築を誇る課植園です

西井街にある朱家角最大の庭園式建築を誇る課植園です。馬文卿という人が建てたため、地元では馬家花園とも呼ばれています。

王昶を記念して建てられた王昶紀念館です

王昶紀念館です。町きっての才子であった王昶という人を紀念するために建設されました。室内は大変質素な感じです。

漢方が展示してある童天和国薬号です

漢方の老舗をそのまま記念館にした童天和国薬号です。店中に漢方の材料が展示されていました。

色鮮やかな圓津禅院の清華閣です

圓津禅院の中に建つ清華閣です。赤と黄の色鮮やかなコントラストで、朱家角の中でもひときわ目立つ建物です。

稲米郷情館には農耕器具などが展示してあります

稲米郷情館です。農耕器具などが多数展示してあります。なぜか滑り台がありましたが、実用していたのでしょうか?

さとうきびジュース屋さんの少年です

さとうきびジュースを売る少年です。その場でさとうきびを搾ってくれます。値段は1元と安いですが激甘でした。

中国将棋の象棋です

中国将棋の象棋です。日本の将棋とはだいぶルールが異なっているそうです。圓津禅院の庭に無造作に置かれていました。

朱家角へのアクセス

朱家角の滞在時間は5時間半くらいでした。今回はかなりゆっくりと見学したので、サッと見て回れば半日で上海市内に戻る事も可能でしょう。

上海市街の人ごみに疲れたら、朱家角に足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?

上海からのアクセス

乗り場
上海八万人体育場バスターミナル(旅遊集散中心)
路線
旅遊4号線(大観園行き)
往路
07:30~15:00(約30分間隔)
復路
09:10~16:00(約30分間隔)
価格
70元(往復バス料金と観光地の入場料がセット)

※情報は訪問時(2004/11/7)のものです